2020-11-30追記:先日、SynthMaster2.9.9Betaのアップデートが公開されましたが、この記事で紹介した手段で改造したスキンは2.9.9Betaにまったくもって対応していないことが判明しました。2.9.9の正式リリース前ですので確実なことは言えませんが、今の今からこの記事の通りにスキン改造に手を出すことは推奨しません。改造したスキンは2.9.9Betaをほぼ確実にクラッシュさせるからです。

Synthmaster_skin

 別に改造禁止だとは書いてなかったので改造させてもらいました。さすがに門外不出の自分用です。

 ……はい。SynthMasterにはスキンエディターが同梱されているので、やろうと思えばユーザーサイドでのスキン改造ができるようです。ただしsatYatunes製スキンに関しては確か改変が明示的に禁止されていたような気がするので要確認です。デフォルトスキンの改変は……多分Evil Silveradoが公式配布されている時点で多分OKとみていいんじゃないでしょうか。そもそもデフォルトスキンの出来がいい加減すぎるんですが……

改変内容は見ての通り、エンベロープとフィルターを2つ同時に閲覧・編集できるようにしただけです。レイアウト的には煩雑になりましたが、もう今までのように閲覧・編集するエンベロープを切り替えるたびに2回クリックするというこの世で最も馬鹿らしい作業をしなくて済みます。



私と同じ悩みを抱える人のために、以下にこのモディフィケーションのつくりかたを書き記しておきます。なおSynthMasterのスキンエディターは結構粗削りなので、操作にはある程度の試行錯誤が求められると思っておいた方がよいかと。

1. GUIEditorを開く
 Windowsの場合、C:\Program Files\KV331 Audio\SynthMasterにあります。どこにも書いてありませんが、GUIEditorは管理者として実行しないとファイルの書き込みができずエラーとなります。また、予めウィンドウをたくさん開いていた場合、最初に出るダイアログを見逃しがちです。

2. デフォルトスキンをクローンする
 上の方に今開いてるスキンを示すボックスがあると思うので、そこにあるなんかのボタンから、スキンを複製します。

3.  改変する場所までたどり着く
 SynthMasterのスキンメイクは、Control Treeから操作する項目を選び、Propatiesで項目の詳細を変更するという流れで行われます。大体どの項目が何に対応するかはそのうち感じ取れますが、例えばLayer1のADSR1であれば、CFrame, CMultiView, 一番上のCViewContainer(レイヤー1を示す), 上から4番目のCViewContainer(モジュレーションがある部分を示す), CMultiViewのようにツリーを開いてゆき、たくさん並んでいるCViewContainerのうち上から4つがそれぞれADSR1~4に対応します。

4. 要素を複製する
 新たにCViewContainerを増やすのはどうやら難しそうなので、基本的には既存のCViewContainerを改変していった方が効率的です。
 ADSR1~4に対応するCViewContainerの中にはたくさんのノブやラベルが並んでいますが、真ん中より上あたりのCADSREnvelopeViewは、いわゆるエンベロープのグラフ表示ですので、これだけでもコピーして2つに増やしてしまえば、最低限同時に2つのエンベロープを閲覧するという目的は果たされます。普通にコピー&ペーストをし、ペースト時に何か聞かれるので例えば「ADSR1をADSR2に置き換え」みたいな指示を出してあげればいいわけです。

5. レイアウトの調整をする
 単にコピーしただけでは、二つのグラフが重なってしまっていますので、大きさを縮め、場所をずらしてあげる必要があります。
 デフォルトでは確か379くらいだったグラフの幅ですが、私は169に縮めました。そして、2つめのエンベロープの位置(Left)を210くらいにすれば、ちょうど二分割されるくらいの格好になります。この辺の数値はいい加減なので、各自の美意識に照らし合わせて行ってください。

6. レイヤー間で複製する
 地味に面倒なのですが、このシンセは無駄に2レイヤーあるので、レイヤー2のほうにも改変を適用してやらなければなりません。その辺の自動化はされてないんです。
 一つ一つ手作業でやってもいいですし、親にあたるモジュレーションセクション全体のCMultiViewをコピーし、ペースト時に「Layer1をLayer2に変える」指示を出してあげてもいいです。

7. 保存する・テストする
 保存時に何か使用してない画像を消すかどうか聞かれますが、YesだろうがNoだろうが画像を消す処理は行われないようです。なんだそれ。
 あとは普通にSynthMaster側から改変スキンを指定してやれば動作するはずです。

8. フィルター表示の改変はおすすめしません
 どうやらSynthMaster本体側が、2つのフィルターを同時に編集する前提で組まれていないらしく、Filter1側の表示からFilter2を操作することで何らかの不整合が発生するようです。また、フィルター周りのスキンの構造が煩雑で、Digital, VAnalogフィルターとそれ以外のフィルターとで内部的には異なる構造が採用されていたりするので、単純に手間とリスクに見合わない気がします。

 ……エンベロープを2つ同時に編集することに関しては、現状不具合を確認できていません。が、人柱は人柱ですので実行に移す際にはくれぐれもご注意を。



改変スキンはさすがに再配布できる代物ではありませんので、個人的に使うこととしましょう。はい。
あと一回こういうところでブランチしてしまうと、後々本体の仕様変更とかで普通に振り回されることになりかねませんので、最悪努力が無駄になる覚悟をお忘れなく。とはいえ予定されているSynthMaster2のアプデは残り1回(2.9.9リリース)だけですがね。