Chillout with Beatsさんで紹介されていた、KlevgrändによるDSPごっこプラグイン"Krets"を試してみたところ、面白かったのでこの記事を書きました(おそらく日本語ではもっとも高濃度にフリーの面白プラグイン情報を入手できるサイトです)。

 現状では無料で使えます。というのもパブリックアルファ版だから。これからの仕様変更全然ありえるよ~と公式サイトにも書かれているので、信頼性は無いです。

 これが製品版になった日に、どういう料金体系になるのか、あるいは引き続き無料で使えるのかはわかりません。これが無料で公開されているのは界隈の財産になるなあと思う反面、こんなのを無料で公開し続けるのは商売にならないなあとも思います。





 全体的には、緑色で表されるオーディオ信号と、青色で表されるコントロール信号を組み合わせてモジュラーシステムを構築する流れです。実際にはオーディオ信号とコントロール信号はダイレクトに変換可能なので、両者の区別は機能の限界のためではなく、もっぱらモジュールの役割を分かりやすくするためのものといえます。

 Kretsで比較的簡単に作れ、「わざわざ自作する手間に見合いそうな」モノというと、マルチバンド系やスタッター系、リズミックエフェクト系あたりでしょうか。それも巷に出回っていないような、エクスペリメンタルでアナーキーなやつ。大体こういうモジュラー系エフェクターが好きな人は、そういう妙なエフェクターも好きでしょう。需要と供給がかみ合ってるってもんです。

 なにせほとんど開発環境といっていいほどローレベルなため、独自のちゃんとしたプラグインを自作するとなれば最低でも大学数学程度の技能は必要そうです。が、フィルターなどの基礎的なDSPモジュールは一式用意されているので、ちょっと実験する程度なら中学~高校レベルの数学知識でどうにかなります。

 今後欲しい機能を挙げるとしたら、MIDI I/Oと範囲指定によるコピペ。実用性を考慮すればオーバーサンプリング処理を行うモジュールなんかも欲しいですね。仕組み上半ば仕方ないことではありますが、現状CPU負荷が結構大きいのでその辺の最適化も期待したいところです。

 さて、一発ネタ系プラグインが多い(7割褒めてます)Klevgrändだからこそこういうのには力を入れてほしさあるんですが、このまま素直に拡張していったところでReaktorの二番煎じ(どころか下位互換)になりかねないといえばそう。Reaktorライクな環境が無料で使えるのは楽しいことですが、今後商品として展開するにあたって、その行く先は未だよくわかりません。