昔ながらの東芝パソコン(T552という)をSSD換装してやった。ディスククローンなどという不安の残る手段に頼らず、スッキリOSをクリーンインストールしてしまった。そして知ってしまった。SSDのはやさを。

ドライバー1本取り出して

 まずはPCの裏ブタを開ける。ネジ1本で留まっているので外しやすいかと思いきや、これが意外と難しい。ツメがかみ合っていて凡そ常識的な力のベクトルでは外れないのだ。
 スマホ片手にさんざん『T552 分解』とか検索してYouTubeにたどり着き、そしてそこにいた分解のプロっぽいおじさんの手つきを参考にすることを思いつく。ある人はヘラを差し込んで2秒で開けていたし、またある人は片手をひっかけて2秒で開けていた。2秒。人はわずか2秒でここまで大きな事ができるのか、と感動させられた。身近なプロの技。
 なんとか真似しようとヘラ代わりの定規を差し込んでみたが効果はない。その後も試行錯誤を重ね、右手でPCを押さえつつ、左手で斜めから引き上げることでようやく外すことに成功した。
 フタが開けばこっちのものだ。早速ドライバーでHDD(HGST製)を固定していたケースを固定していたネジを緩め、HDD(HGST製)を固定していたネジを緩め、HDD(HGST製)を取り出した。この武骨な機械(HGST製)が、いままでカリカリと騒がしい音をたてながら数GBに及ぶページファイルとかWindows Updateとかを処理してきたのである。音は聞こえど姿は見えぬ、パソコンに潜む偉大な幽霊(HGST製)。手に持てばずっしりと重い。
 で、あたらしいSSD(SanDisk製)をその跡地に固定する。HDDと比べるとあっけないプラスチックの直方体であるが、これだけで10000円を超える高価な品である。静電気などで壊してしまわぬよう慎重に扱った(概して幽霊は脆い)。

起動ディスクってなんだろうね

 早速PCにWindowsをインストールしてゆく。
 しかし能無しの僕は『起動ディスク』の意味を勘違いしていて、PCの中のSSDにWindowsのインストーラーを入れてしまっていた。これではインストールできるはずがない。てことで消去。どこからともなくUSBメモリを調達してきて(僕の家の中にはあらゆるものが散らばっている)、別のPC(DELL製)でもってインストールディスクを作成した。PCを2台使える環境でないと結構致命的なエラーであった。やっぱり一家に一台インストールディスク(用語がわからない)なんだと思う。
 あとは大体一般にOSのクリーンインストールとされるものと同じことをした。Windows 10のライセンスはなんか勝手に認証されていた。Microsoftアカウントあたりの力だろう。やはりビルゲイツには素直に従うべきなのだ。そして満を持してデスクトップ画面が現れたとき、僕が最初にしたことはMicrosoft Swayのインストールだった。Swayに浮かされすぎでしょこれ。

事後

 PCからねん出された古いHDD(HGST製)は立派なケースに入れて、USB接続の外付けハードディスクドライブにした。かつてこのPC(東芝製)が何かのたびにカリカリ言ってた時代の生き証人として。なんか、ちょっと冒涜的なことをしている気分になって、やや興奮した。人間から魂を取り出して手元に置いておく人の気持ちがわかった気がした。 その中の『ユーザー』フォルダだが、PCから出されてもいまだにアカウントによるアクセス制限がかかっている。自身(HGST製)が死んだことにまだ気が付いていないのだ。だから『プロパティ』からアクセス権限の変更とかをやる必要があった。まあ、彼(HGST製)もそのうち自分がおかれている状況に感づいてくると思う。それまではあまり刺激せずそっとしておくべきであろう(概してHDDは振動に弱い)。

この記事はRykSebの名義でTumblrに前編後編に分けて投稿したものとほぼ同一です。