1. about
表題の通りです。
当然ながらゲームパッドは操作性・耐久性に優れ、なおかつMIDIコントローラと比較すると非常に安価です。簡易的なMIDIコントローラとして使ってみるのも面白そうなので試してみました。この際購入したのはLogicoolのF310で、アナログトリガーを備えた高品質かつ安価な製品です。

いくつかプラグインを使うことで、ゲームパッドからリアルタイムでピッチベンドとかホイールの操作ができて、入力できる状態にできます。ここまでくれば、MIDIコントローラとして十分実用的かと思います。

2. howto
私が行った手順を以下に示します。

1. Ocean Swift社の「Xbox360 and PS3/PS4 MIDI Control v2」を入手する
 リリース当初は15ユーロで販売され、2021年以降は無料配布されていました。一時公式サイトが消滅したこともありましたが、2025年現在公式からの配布が復活しています。
 EXE版とプラグイン版が同梱されていますが、EXE版は別途仮想MIDIソフトが必要となり面倒なのでプラグイン版を使用します。

2. MIDI CCをピッチベンドに変換するプラグインを入手する
 検索だとなかなか出てきませんが、 https://github.com/austensatterlee/MIDI-Transformer で無料公開されているプラグインで対応可能です。

3. DAWを開き、トラックを一つ作る。

4. 作ったトラックにXbox360 and PS3/PS4 MIDI Control v2を読み込み、キーコンフィグを設定する
 プラグインを立ち上げた時点では機能がオンになっていないので、コントローラの絵の中央にあるロゴが書かれたボタンを押して有効化してください。
 L/RのアナログトリガーをModulationに、ジョイスティックをPitch Bendに割り当てると良いと思います……が、Xbox360 and以下略から直接Pitch Bendを制御することは出来ないので、ここでは仮にダミーのCC番号に割り当てておきます。

5. 後段にMIDI CCをピッチベンドに変換するプラグインを置く

6. ここまで出来たら、今のトラックのMIDIを好きなトラックに送信する。あるいは、好きなトラックのMIDI入力ソースを今のトラックに設定する(DAWによって操作が異なる)。

7. 完成。ゲームパッド操作に応じてMIDIが送られるようになります。

8. Xbox360 and以下略はキーコンフィグをプリセットで保存できるか怪しいので、念のためプラグイン側でプリセットを作って保存しておくと良いです。


3. pros and cons
pros
 + おそらく一番安くてコンパクトなMIDIコントローラ
 + ピッチベンドやモジュレーション操作はホイール回すよりも直感的かも
 + 操作に熟練が不要(ゲーマーなら尚更)
 + 特にCC64 Hold Pedalの打ち込みには最適なデバイスかも

cons
 - ゲームパッドのアナログスティックには必ずバネが付いているので、ツマミの代用には全くならない
 - DAW自体を操作しようとすると、仮想MIDIケーブルを使う必要があるので煩雑になる
 - 所詮裏技

総じて言うと、ゲームパッドは、既存のMIDIコントローラの代用というよりも、別種のMIDIコントローラとして捉えるのが正解じゃないかと思います。2000円くらいで買えるデバイスとしてはかなり精度高い入力が可能なので、もはやゲームやらない人でも買って良いんじゃないでしょうか。