Elite DragonflyはHPのビジネス用2-in-1タイプのモバイルノートパソコンです。青いのと軽いのが特徴です。最新モデルは高価ですが、型落ち品は手の届きやすい価格になってきたため導入を決定しました。
ここ2週間で、色々ソフトを入れたり設定を変えたりして手になじませつつあるので、その辺のメモを残しておきます。

1. まず回復ドライブを作る
USBメモリから回復ドライブを作ります。方法は調べれば出てきます。
Dragonflyには、HPのサーバーから自動でリカバリ情報を取ってくる機能があるみたいなので、ひょっとしたら無くても良いのかもしれませんが、念のため。

2. 次にドライブのBitlocker暗号化を切る
Dragonflyは企業での利用を考慮し、システムドライブが初期状態で暗号化されています。よって、たとえ部外者がPCを分解して内部の記憶装置にアクセスしたとしても、中身を知られることはありません。
このように高いセキュリティ性を持つ反面、デメリットも大きいです。特にファームウェア更新時など暗号解除パスワードを聞かれた場面においては、「事前にパスワードを取得して保存しておかなかった場合、基本的にPCを初期化するしか打つ手はない」という強烈な初心者殺し仕様があるらしいのです。また、よりによってDragonflyには自動でファームウェアをアップデートする機能が備わっているので、ほぼ時限爆弾みたいなもんです。
実際にはこれに関連するクレームは聞いたことありませんし、そもそも暗号解除パスワードはMicrosoftアカウントに常時紐づけられるという話も聞くので、無くても何とかなるかもしれないです。が、多少なりともリスクはあると思います。
ドライブの暗号化自体は、普通に設定アプリから切れるようです。もしこの機能が必要ないならば、速やかに切るべきだと思います。法人向けPCは全体的にこういうところがあるので、Windows操作に不慣れな方が使うのにはあまりお勧めできないです。

3. BIOSで設定をいじる
詳細が載っているHP公式のPDF: https://jp.ext.hp.com/content/dam/jp-ext-hp-com/jp/ja/ec/business-solution/pdf/bios_commercial_setup_guide.pdf

3.a. BIOSの設定を変えることで、常時Fnロック状態にできます。初期設定では、F1などのファンクションキーはFnと同時押しするか、事前にShift+Fnを入力してFnロック状態にする必要があります。ただFnロック表示灯は結構眩しいので、私は結局初期設定で使うことにしています。身も蓋もなし。
3.b. バッテリを80%までしか充電しないようにします(いわゆる『いたわり充電』)。これにより、内蔵バッテリの性能劣化を抑止します。もともとDragonflyは高耐久バッテリを搭載しているようなので、これと組み合わせれば5年くらいモバイルできる……はず。
3.c. 電源off時にもUSBポートに給電する機能を切ります。この機能をONにしていると、USBメモリを付けたままコンセントから外しているだけで、PCのバッテリがどんどん減ります(USBメモリ側の仕様にもよりますが)。そういう運用をされる方は切った方がいいです。絶対。
3.d. ビデオメモリサイズを初期状態の32MBから64MBくらいに増やします。別にここで決めるのはビデオメモリサイズの最低値であって、実際にOS起動中はGB単位くらいで確保されるはずなのであまり動作に影響はないらしいんですが、どうやら古いゲームのパフォーマンス安定化に寄与するという情報を聞いたので試しに増やしました。32MB増やすくらいなら大して副作用もないでしょう。

4. 適宜個人設定を変えたり、ソフトをインストールしたりする。
実際には1.より先に個人設定は変えてたんですがね。最近Windowsの個人設定が勝手にMicrosoftアカウントに同期されるようになったらしいのですが、私はPCごとに壁紙は変えたいので同期は切りました。私は「PCメーカーが販促用に用意した初期壁紙」が好きなので、ZenBookには最初から入ってるZenBookの壁紙を設定してますし、Dragonflyにも最初から入ってるカラフルで昆虫チックな壁紙を設定してます。持論ですが、結局メーカー謹製の壁紙が一番PCを綺麗に見せます。
4.a. AutoHotKeyについて。先代モバイルノートと同じ設定を引き継ぎました。無変換+IJKLでカーソル移動、無変換と;HでHome/Endキーの役割です。これだけで手の余計な動きが減り、文字入力が早くなります。
4.b. ThrottleStopについて。本機ではCPUの電圧やTPLは変えられません。ただ、SpeedShift機能でCPUの動作特性を256段階でセットすることはできます。実際には本機の電力管理はけっこう優秀なので、そう調整する必要もないと思います。Windows標準の電源スライダーでほぼ十分。

5. スタイラスペンの設定
Bamboo Inkを買ったので使っています。天板に磁石でくっつきます。純正ペンではありませんが、Dragonflyにはよく似合うデザインです。
筆圧感知は標準より若干硬めにしてみています。細い線と太い線が引き分けられるくらいがちょうどいいのかなと。ペン横のボタンには結構割り当てが効きますが、結局デフォルトが一番使いやすい気がします(スタイラスペンの規格がAESでないPCでは割り当て機能は使えません。ちなみにDragonflyはAESですが、同じHPでもSpectreはMPPです。したがってHP純正のペンでも、Spectre用と法人用とでは互換性がありません。Bamboo InkはAESにもMPPにも対応しています)。
純正ペンと違って傾き検知機能はありませんが、Dragonfly側からもちゃんと「無いもの」として認識してくれているようです。しかし実際ビジネスPCに傾き検知機能って必要かいね? 筆跡鑑定用とか?

6. 不具合対処など
突然Windowsの接続音とともに画面がブラックアウトしたり解像度が変化する不具合が発生しましたが、Windows Updateとディスプレイドライバの入れ直しで解決しました。購入して最初のWindows UpdateとともにHP側でドライバ更新が入ったのですが、Windows側が2020年版から2021年版にアップされたのに対し、HPが2022年最新のドライバを流し込んでしまったあたりが原因ではないかなと。型落ちだから仕方ないね。


しかしElite Dragonfly自体が機器として完成度が高いため、それほど設定をカスタマイズせずとも至極快適に使えるのは嬉しい点です。この辺は法人向けPCならではの配慮なのかなと。ハード周りの不安定さもあんまりないし。
ただドライブの暗号化に関しては法人向け特有の扱いにくさがあるので、やはりその辺の対処ができる人向けの製品なのでしょう。